シラヤマギク


9月22日自然教育園にて。

「スポーツ栄養学」
運動中に貯蔵エネルギー源物質を補給できるか。
電解質。運動中に水を飲む第一の目的は発汗によって失われる体液を補うために水分を供給することが最大の目的。水分の吸収率が最大になるようにすべき。飲んだ液体の浸透圧が高ければ体内に吸収されにくい。原理的に薄いほど良いことになる。極めて薄い塩分が腸での液体吸収を促進する証拠はいくらかある。運動時に汗とともに失われる電解質を補給する必要はほとんどない。電解質の補給で痙攣を予防したり治ったりする証拠は何もない。
炭水化物。水に炭水化物を加えると、胃から腸への排出速度が遅くなる。非常に薄い溶液は最大に近い速度で排出されるが、ブドウ糖濃度が3~5%以上になると極端に遅くなる。普通の水を400ml飲んだ場合、15分後に60~70%が胃から排出される。10%の砂糖液では400ml飲んでも15分で5%しか排出されない。浸透圧の問題なので分子量の大きな炭水化物は効率良く胃から排出され、腸で吸収される。グルコースポリマーは胃からの排出が遅くならずに10倍ものエネルギーを供給することが可能である。マラソン程度の速度ではマルチデキストリンの補給でただの水を飲むより30%以上も走行距離が伸びた研究がある。これは追試されていない可能性もある。
グルコースの補給は血糖値を維持する肝臓の能力を補完することに第一の役割がある。低血糖が足を引っ張るような場合に効果があるかもしれない。逆に、運動中に過剰にグルコースを摂取するとパフォーマンスを著しく損なうことがある。急な血糖の上昇のためインスリン分泌が高まると、血糖値が急低下することがある。それほどでなくても、血糖値上昇は脂肪の利用が抑制されて貯蔵グリコーゲンへの依存が高まることがある。グルコースのマイナス効果が出ないように、30~40分以上の運動継続後に少量のグルコースを摂取するのが良い。これは運動を継続するとインスリンの応答が大きく低下するからである。
果糖は肝臓でグルコースに代謝されるのでインスリンを上昇させない。脂肪をエネルギー源として動員しながら、グルコースとして放出されたりグリコーゲンとして蓄えられる。但し、下痢など腸内での障害を起こすことなく受け入れられる量は極めてわずかなので利用は限られる。
グルコースを摂ろうとすると水の吸収が抑えられ、水分を摂ろうとするとグルコースの吸収が抑えられる。腸への炭水化物の移送は炭水化物の濃度には比較的影響されない(先の記述と反する)。夏は水分中心、冬はグルコース中心と言うことになる。

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