悪い食事とよい食事 (新潮文庫)
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新潮社

アメリカでの病気と平均的な不健康食の関連の調査結果から、健康食に変える必要を説く。日本では関係ないかと思っていたけれど、外食すると避けがたい面のあることに思い至り読み直し。結石を作る食事、卒中に至る食事、腰痛にする食事。食物繊維、ミネラルバランス、ビタミン、たんぱく質バランス、の面から精製された食材と調理の簡単な肉類食材の弊害を語る。精製していない穀類、豆類、緑野菜、海草、魚をメインにした食事にすべきで、それは各国の伝統的な食事だ。

神経細胞の中でカルシウムは刺激者、マグネシウムは弛緩者。それぞれ十分な量とバランスが重要。穀類、ナッツ類はマグネシウム豊富だがカルシウムが少ない。乳製品はカルシウムは多いがマグネシウムは少ない。精製していない穀類、豆類、緑野菜、海藻類、魚。特にチリメンジャコや鰯の丸干しの全体食が良い。
激しい運動はマグネシウムを失わせる。120kg行軍で失ったマグネシウムの回復に3ヶ月かかった。(足がつり易いのはマグネシウム不足?)
年齢と共に吸収率が顕著に下がるので吸収率を高める工夫が必要。ビタミンD、ビタミンCはカルシウムの吸収を助ける。腎臓での再吸収も高めるので排出も防ぐ。ビタミンDは魚と乳製品、ビタミンCは新鮮な野菜と果物。。過剰なタンパク質は対外に排泄されるがその時にカルシウムの損失を招く。リンが過剰になると骨のカルシウムを溶かしてバランスを取る。肉や加工食品はリンの含有量が多い。
骨には多様なミネラルが貯蔵されている。加齢とともに貯蔵量が減少する。若いうちにできるだけ骨を丈夫にし、30代以降ミネラルを減少させない食事にすること、適度な運動をすることが人生の後半の明暗を分ける。ホウ素もミネラルの吸収を高め、骨の強化に関与するホルモンのレベルを高めるので重要。豆腐や果物、緑野菜に豊富に含まれる。ドライフルーツもOK。

一度身体に取り込んだ鉄分はほとんど体外に排泄されない。胎児の時に母親からもらった鉄分は、何世代かに渡って受け継いでいるかも知れないほどだと言う。また、献血をした時などに失う鉄分を補填するのに何ヶ月もかかるほど吸収も困難だ。(ランナーは鉄分が不足がちだと言われているので気をつける必要がありそう。)鉄分は、海藻、レバー、ビール酵母、ひまわりの種・かぼちゃの種、魚卵、ドライフルーツ、カキ・アサリ・ハナグリ、豆類、などが重量当たり量が多い。ビタミンCは吸収を高める。赤ワインやコーヒーは良くない。(ちょっとショック。)鉄は鉛毒を軽減する。
高タンパク質ほど食の質が高いと思うのは誤った神話。大人では体重の1000分の1程度は必要だが、過剰なタンパク質は肝臓と腎臓に重い負担をかける。骨を失わせ折れやすくする。ただし、体重当たりの必要量は子供は大人の3倍程度。タンパク質は体内に貯蔵できないので毎日適量を摂ることが望ましい。たまのご馳走は有害無益。
肝臓にダメージを与えるのは、第一が脂肪の取りすぎ、第二がアルコールの飲みすぎ、第三は不適切な栄養摂取。タンパク質は肉類から摂ると脂肪過多になる。過半を豆類から取るのが望ましい。穀類のタンパク質との組み合わせで必須アミノ酸の構成比も理想に近くなる。

揚げ物料理は健康のレベルを下落させる。動物性脂肪は良くないが植物油は良いとされていたのは昔の話。今は植物油も取りすぎは良くないことが分かっている。特に酸化した油は循環器系の病気につながる。オリーブオイルは加熱しても酸化しにくいので、せめて炒め物にはこれを使うこと。サラダオイルには古くなっていない(酸化していない)多飽和脂肪酸を含む油が望ましい。亜麻仁油とシソ油が良い。魚の脂も多飽和脂肪酸で健康に良いが古くなったものは良くない。いずれにしても少量の多飽和脂肪酸の他に、精製した油は栄養素としては必要ない。
定期的な運動は目の老化を防ぐ。血行を良くするのがポイント。コーヒー、カフェインを含む食品は目の老化に拍車をかける。(ショック。)ビタミンCとB2が老化の防止には重要。レバー、ミルク、うなぎ、たらこ、卵などに豊富に含まれている。

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悪い食事と良い食事 丸元淑生